こんな事を書くと多方面からお叱りを受けてしまうかもしれませんが><、日本では当たり前のようになされている”音読みのための様々な学習”……正直私の体感として、小さな頃にあまりしつこく単調なドリル的学習を経験すると、以後、脳はどうしても芸術の方に傾きにくいように思います。
お子さんによっては”音を読む”というハードルがかなり高い…という子もいます。また別のパターンは、音読みは楽々できるのに、それをスムーズに指に移せない…という子もいます。勿論、単音をコツコツ読むことがその先ピアノを弾くことに繋がるのだけれど、年齢が小さければ小さいほど、音読みの訓練はあくまで指と連動していて、出来るだけ時間芸術の中で……が理想です。でも、どうしても単音だけを淡々と読まなければならない場面もあります。そんな時は、サラッと短時間で切り上げることが大切です。
もしピアノ練習の日常が、はぎ取りドリルのような二次元的訓練に多くの時間が費やされているとしたら、そこから”生き生きとした流れある演奏”へと導いてあげるには、かなりの時間を要してしまうように思います。紙の上で、淡々と2次元的に音を読むのは案外簡単です。が、ピアノが難しい理由は「時間芸術」だから。そこに時間軸が加わり、流れを止めず進まなければならない‥ということが、小さな子にとっては本当に難しいのです。音読みの時間こそ、できるだけ3次元の世界の中で過ごすことが大切。それにはやはり、カードやドリルよりも「初見!」。読んで弾いて読んで弾いて…とにかく”読む”と”弾く”を繰り返すことが大切だと思います。カードやワーク、音読みのための様々な教具やグッズは一見わかりやすくて楽しいけれど、そのような時間が弾く時間を上回ってしまっていないか…導入期指導ではいつも気をつけておきたいところです。
また、将来楽譜から様々なことを読み取ることができるようになるには、練習の時どのくらい自分の脳が動いているか…。これは、年齢が上がったからといって急に出来る日がくるわけではなく、小さな頃から少しずつそう仕向け、促し導いてあげることが大切だと思います。
幼稚園の頃は、100%先生主導でお家練習をやることになると思いますが、ピアノ歴3年…4年…と進み小学校の低・中学年あたりなると、個人差はあるにせよお家練習に対する意識も少しずつ変化していくように思います。私の教室でも、小学生になると多く目にするのは、レッスン中私が様々なことをアドバイスする中で、少し難しい宿題が出ると「今先生が言ったことノートに書いといて欲しい」と口にする子が増えてきます。中には、私がノートに宿題を書いていると、鉛筆を奪って(^^;自分なりの言葉で宿題ノートにメモを書き加えていく子達もいます。子供達なりに”お家に帰ったらコレを自分1人でやらなきゃいけない”という自覚が出てくるのでしょうか。その意識が増えていくと、弾けない箇所があった場合、今まで貯めてきた練習の引き出しを自ら開け始め、”この場合はどんな練習が相応しいか”徐々に考えを巡らせられるようになっていくのです。
楽譜を読むことは単音読みから始まります。が、その奥には計り知れない”目には見えない世界”が広がっています。案の定、小学生になるとすぐに、調号や和音の転回形、機能のことなど複雑なことがはじまっていきます。「先生は単音読みをあんなにのんびり楽しくやらせてくれていたのに、話が違う><!ピアノ難しい!楽譜めんどくさい!!」となりかねません。その時期を迎える前に、とにかく楽譜を読むことに対するハードルを下げておいてあげたい…。たとえ半拍でも、一拍でも時間は流れている。流れに乗った音楽は楽しいし心地いい。音読みは、ほんの一瞬めんどくさいけれど、すぐその直後に”心地いい”がやってくる……。近い将来、そのような時間芸術に生き生きと向き合っていくために、人それぞれの「はじめの一歩」と丁寧に向き合ってあげたいです。





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