先週土曜日、名古屋電気文化会館コンサートホールにて明和高校音楽科サマーフェティバルコンサートが行われました。教室生の堀田美和ちゃん(現3年生・広澤純子先生門下)も見事オーディションに合格され、日頃担当してくれている百合子先生と一緒に応援に駆けつけました。サマーコンサートは明和入学の時から皆が憧れる舞台で、当日は満員のお客様の中、自分のソロ出演だけでも大変なのに、美和ちゃんは一部では伴奏2ステージ、そして二部で自身のソロステージと、本当に長丁場の本番に果敢に挑んでいらっしゃいました。本人の中では悔しい場面もあったかもしれませんが、本当にスタミナがつきました。ビックリです!!高校でお世話になっている広澤先生の熱心で細やかなご指導と、そしていつも先生自ら精力的に用意してくださる数々の試演会やホールレッスンのお陰です。本当にありがとうございます。
今回取り組んだ曲はタネーエフの「プレリュードとフーガ」というかなり難解な作品で、取り組み始め早々に聴かせていただいた頃の彼女の演奏を思うと、まさに”努力家”という言葉が相応しい彼女らしい演奏でした。特にプレリュードは、音の作り込みが本当に素晴らしく、直向きに作品と向き合ったであろう丁寧な練習の日々と、何よりそれらの時間が楽しかったに違いないと思えるような、本当に豊かな演奏でした。
このタネーエフの作品は、フーガだけでなくプレリュードも、幾つかの声部が複雑に絡み合っているのですが、そもそも多声部というものは、譜読みの仕方を間違えると、その後いくら指が達者に動いてもただの音の羅列になるだけで、ベターっとした本当につまらない演奏になってしまいます。多声部の作品は譜読みの段階が本当に本当に大切!!今回の作品の、特にフーガは本当に難解ですから、人一倍フーガ愛があり、そして人一倍フーガを勉強した百合子先生に譜読みの段階から入ってもらい、フーガの譜読みプロセスを一からしっかりと伝えてもらいました。以後、フーガ独特の思考の使い方やフーガのテクニックなど、現在もしっかりサポートをしてくれています。高校生でタネーエフのフーガを理解し隅々まで弾き切るには、あともう少しだけ時間が必要だとは思いますが、今回のステージは何にも変え難い貴重な経験になった事でしょう。
兎にも角にも、美和ちゃん♪本当にお疲れ様でした!!
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