感じ・考え・つみ重ねる

さあ新年度です。今年も数人のお友達をお迎えし2025年度が始まりました。お仲間に入ってくださった生徒さんのママさんの中には、小さな頃から通ってくれていた教え子、昔一緒に音楽舞台を創っていた仲間、共にピアノの楽しさを広めたいと思っていらっしゃる先生、みんなママになって再びお顔を見せてくださり、そして大切なお子さん方をお預け下さるお気持ちに襟を正す思いです。また一緒に頭を突き合わせ、共に音楽を学べると思うと嬉しいです。

小さな方達をお預かりするたびに感じることは、お子さん達のすぐそばにいる人が、日頃どんな音楽に触れているか…このことが子供達のここから先の音楽を左右すると痛感しています。そばにいる人…とは、私たち指導者のこと。そもそも、私たち日本人の体の中には、残念ながらクラッシック音楽の西洋独特のイントネーションは流れていないのが現実です。良い意味で言えば、子供達は真っ白なキャンパスで、その真っ白なキャンパスにこれからどんな色をつけていくのか…。私たちはいつもいつも子供達のすぐそばで西洋音楽のイントネーションを口ずさんであげて、踊ってあげて、そうやっていつもすぐ側で音楽の鼓動を伝え続けていたら、きっと子供たちは西洋音楽ウネリを感じ取り、体に染み込ませていってくれるだろうと思います。

私たち指導者の学びの先にあるものは、決していっ時の安易な思いつきや、目先の褒賞のために突貫工事のように真似っこさせる音楽ではなく、日々楽譜と対峙し考えぬいた上での音楽でありたいです。迷ったら考えて、悩んだらまた考えて、楽譜が放つエネルギーを隅々まで考えたいです。本番が終わってみたら、疲労と根性、努力だけが残る取り組みではなく、深い学びと強い信念のもと様々なテクニックが明日につながり、着実に数年後の表現へとつなげられるような取り組みでありたいと思います。と同時に、私達の元で学んでくださった若い音楽家の卵さんや、音楽家ママさん達がこの志しに共感してくださり、更に多くの皆さんに広めてくださったらこんなに嬉しいことはありません。まだまだ知らないことだらけ…皆さんと共に考え、一層深い学びの時間を共有させていただけたらと思っています。

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