バッハのアーティキュレーション

よく生徒さんから、「どうしたらバッハのアーティキュレーションを自分でスラスラ考えられるようになるんですか」という質問をいただきます。

スラスラ出てきたら魔法使いですね。いえいえ、スラスラなんて出てこないですよね。何度も何度も弾いて、何時間も何日もかけて、あーでもないこーでもないと、考えるのですよね。あんなに悩んでせっかく決めたアイディアなのに、弾き込んでいくうちに、時には「えい!」と変える決断をしなければならない時もありますね。

答えは決して一つではない…

一つではない中から、自分なりのたった一つの答えを導き出すには、信念が必要です。では、その”信念”というもの、どうしたら生まれるのでしょう…。

その一つとして、日頃から管弦楽組曲やブランデンブルク協奏曲など、バッハの管弦楽の曲を、とにかくたくさん沢山たくさ〜ん聴く事が大切だと思います。

夏休みはチャンスです!日頃、学校に追われてじっくり音楽を聴けない学生さんは、鑑賞ノートを作って是非バロック音楽を聴き込んでみてください。そこには、バッハのアーティキュレーションのヒントが沢山隠されていると思います。

私も、まだまだ一生勉強と思っています。生徒さんとの、あーでもないこーでもない…の時間は、本当に楽しい時間です。

*アーティキュレーションarticulationとは

音と音のつなぎ方や切り方でフレーズに表情を付けること(洗足学園オンライン楽典より)

メロディのあるまとまりを、より小さな単位に区切り、それらに意味を与え、奏法を示すこと。スタッカートやレガートに奏するなど。(河合楽器製作所・音楽辞典より)

音楽で、おのおのの音の区切り方やつなぎ方のこと。通常、レガート・スタッカート・テヌートなどの用語で表現される。(goo国語辞典より)

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