子供の心を開放するには

“子供はそれぞれ金の卵を抱えて生まれてくる”…これは、私が母親になった時、実家の母がかけてくれた言葉です。「赤ん坊は、その子に必要な”縁”も”運”も”才能”もしっかり両脇に抱えて生まれてくるから、何も心配しないでただただ笑顔で見守ってあげればいい。そうしていれば自然に1人でどんどん羽を広げていくから。」と。子育てまっしぐらの時は、なかなかそうは思えなかった事もあっただろうと思いますが、この歳になってあらためて感じることは、のんびりさんも、モジモジさんも、チャキチャキさんも、おしゃべりさんも、どの子もその子その子本当に大切な個性があるんだなぁと実感します。ただ、親御さんはなかなか我が子の個性が見つけにくいようですね(^^;; それはやっぱり、大勢の中での1人を眺められる”指導者”という立場の人間の方が個性には気づき易いでしょうか…。

日本では、皆んなと同じように出来ることが”良いこと”で、しかもそれが”速く”できた方がいい。←この考え、もしかしたら、ある子にとっては難なくできることかもしれませんし、ある子にとっては自分の本当のペースに蓋をして、知らず知らずのうちに無理をさせてしまっているかもしれませんね。自分の持っている才能をしっかり発揮するには、その子なりのペースがあり、特に芸術の分野においては、自分自身がそのペースを知ることがとても大切なことだと思っています。自分自身が本当の自分を知るために、周りの大人はせかすどころかとことん待ってあげなくてはならないと思います。勿論、集団の中でのバランス感覚はとても大切ですが、「ルールは縛り付けるものではなく”思いやり”から生まれるもの」・「学びは教え込むものではなく”好奇心”の先にあるもの」この事を絶対に忘れない大人でいたいです。

日本の教育の中で、本当の意味で個性にとことん向き合うのはかなり根気のいる事です。ましてや、そこを伸ばしつつ且つ調和の心をも知ってもらうのは、今日明日育つようなことではないですから気の長い話です。が、ここは芸術をする場所なのですから、とにかく心を開放して欲しいです。そのために、これからも音楽の力を借りて、音楽の力を信じて”感じ・考え・積み重ねる”を丁寧にやっていきたいです。

皆んな遠慮しないで天真爛漫にはじけてねぇ〜!

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