音楽を自分の人生にどう生かしていくか…

今日は、生徒さんも通う菊里高校音楽科の卒業演奏会にお邪魔しました。レッスンを抜け出してお邪魔したので、全ての方の演奏を聴けたわけではありませんが、高校生の演奏はいつ聴いても楽しいです。それぞれがまだまだ可能性を秘めていて、彼ら彼女らがここから先どう羽ばたいていくのかその未来を思うと、心からエールを送りたい気持ちです。

音楽科を目指している子は、中学時代、大抵どの子も勉強との両立に苦しみます。クラスの皆んなが遊んでる間も1人コツコツ毎日練習をして、ひたすら孤独と闘う日々…。受験生たちの涙を見るたびに、私自身その頑張りを心から尊いと実感しながら、本人にも励ましの言葉を送り続けるのですが、高校へ入学した途端、あの涙の日々はなんだったのだろう…と思うくらい、どの子もこの子も一気に弾けて「楽しくて仕方がない!」と言います。音楽高校は、毎日がまるで部活動のようです。あんなに孤独だった中学生活が嘘のように、右を見ても左を見ても同じ志の仲間に囲まれて、自分が取り組む作品だけでなく、クラスメイトや先輩たちが披露してくれる作品に憧れて、知識も経験も耳も頭もどんどん膨らんでいって、友達でもありライバルでもある仲間と皆で切磋琢磨しながら音楽に没頭しています。

ソプラノ歌手を目指す生徒の夏結ちゃんも、そんな孤独な受験生活を乗り越えて、この三年間菊里高校にお世話になりました。今日は、それはそれは堂々としたステージで、その度胸と表現力に客席から精一杯の拍手を送りました♪。日頃は、副科ピアノとソルフェージュに通ってきてくれているのですが、彼女はここから更に過酷な大海原へと漕ぎ出していきます。一緒に勉強するのは後少しですが、この先も、持ち前のバイタリティでどんなことでも乗り越えていって欲しいです。

音楽の道は厳しい世界ですが、それだけに皆が真剣に自分の自身の人生と向き合っている学生さんばかりです。音楽を自分の人生にどう生かしていくか……。その答えは、とことんやった先にしかありません。そして、何より自分自身で見つけていくしがありません。皆が抱えるその大きな大きな課題に少しでも寄り添えるよう、私自身も努力の手を止めないでいたいです。

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