練習:中学生以上の愛好家さん編

ピアノ愛好家の皆さん!ここまで来れば、どのくらいの練習量でどのくらい弾けるようになるのか…本番で怖い思いをしない為にはどのくらい深い練習をすればよいのか…など、ある程度、自分なりの練習ペースが掴めてきているのではないかなと思います。皆さんここまでくるのに、勉強や部活、それ以外にも沢山の葛藤がおありだったと思います。本当によく続けていらっしゃいましたね^ ^ それだけでも大拍手です!

とは言え、現在中学生という方は、日々の予定に追われまだまだピアノの練習が面倒だ><と感じる方もいらっしゃると思います。ここでもう一踏ん張りしたら、あとはきっと、習う事を離れても、社会人になっても、パパママになっても、おじいちゃんになっても、おばあちゃんになっても、それぞれお一人お一人ご自分のペースで、一生涯ピアノを楽しんでいける事と思います。頑張ってくださいね!そんな方が日本中にたくさん沢山増えてくれたらいいなぁ〜と、世の中のピアノの先生達はみ〜んな思っています♪

ここまで来ると曲もそれなりに複雑になってきていますよね。もしかしたら人によっては、自分の演奏が頭打ちしてしまってるように感じたり、テクニック自体に行き詰まったり、或いは練習が通り一遍で一体どんな練習をしたらよいかわからない…という方もいらっしゃると思います。そのような方は、まずは、根本的な楽譜の読み方を学ばれるとよいのでは、と思います。「いえいえ、ちゃんと読んでますよ。音も間違ってはいませんし、指使いや強弱、表現もちゃんとやってるつもりです」と仰ると思いますが…

西洋音楽=いわゆるクラッシック音楽には、楽譜には書かれていない予め決まっている方程式のようなものがあり、その、目には見えない方程式のようなものにのっとった手や腕の使い方(テクニック)というものがあります。そして、本物の表現は、そのようなテクニックの向こう側にこそあると思います。より良い演奏を目指すには、まずそこを学ばない限り、あるレベル以上の演奏は出来ないのではないかな…と思います。それは何も、難しい曲を弾く時にだけ必要という訳ではなく、ブルグミュラーでも、ソナチネでも、子供が弾くバッハのアンナマグダレーナでも話は全く同じなのです。

残念なことに、一般的な日本のピアノ教育は、この様な複雑な方程式は”ピアノを専門に学ぶ方の為”のもので、趣味でされている方は、そのような奥深いレッスンを受ける機会が少ないのが現実のように感じます。ですが、やはりバッハを弾くならバッハの楽譜に隠されているバッハのテクニックを、ショパンを弾くならショパンの楽譜に隠されているショパンのテクニックを、それらをキチンと学んでこそ、弾く方ご自身がワクワク高揚できるような、本当の意味で生きたピアノが弾けるのでは、と思います。くどいですが、それがたとえ、ト調のメヌエットのようなお子さんの弾く簡単な曲だとしても、楽譜の奥をキチンと読んでそのテクニックを知ったならば、今まで味わったことのない未知の世界が広がっていることと思います。

曲のレベルに関係なく、愛好家の方達も、クラッシック音楽の豊かで奥深い学びができるような、そんな機会が日本中に広がってくれるといいなぁ〜と思います。

芸術の秋。じっくりと豊かなピアノ練習ができますように。

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